まだ制限中だけど京都へ
出張がありまして1週間ほどフライング気味でしたが県を越えて移動です。
今回は新幹線ではなく在来線で。
新幹線の時刻表って「定期列車」と「臨時列車」が混在しているんですね。
繁忙期にはさらに「臨時列車」を増やすんだそうです。
現在はコロナの影響で「定期列車」のみの運行で本数が少ないのだそうです。
滋賀の野洲駅あたりから乗ってくる滋賀県民の方を見ていると、結構な人が通勤で山科や京都、それより先へ通っているのですね。草津や大津とかになるとほぼ京都へ通勤のようです。滋賀に仕事がない 京都では暮らしにくい どちらかなのでしょうか。
昨年以来の京都は観光客がだいぶ戻ってきたと聞いていましたが、機内に預けられるサイズのスーツケースを持ったアジア系の方はいましたが、アメリカ、ヨーロッパ方面からはいなさそうで、とても静か。30年以上前に訪れた時に感じた「暮らし」を感じられる様子がありました。
街にはホテルが本当に増え、今もホテルの建設ラッシュ。空き地でそこそこ広さがあるところには「ホテルの建設計画」が掲げられ、住民が暮らす場所を蹂躙していっていないか心配です。
延期になっていた
こちらもちょうどオープン。人の数より胡蝶蘭が多いようなと思うくらいすごい数の祝い花が届いていました。
1年と少し暮らしていたパリも京都と同じく観光客が多い都市。
中心部といわれる、1区や7区はホテルの数が多いように思います。
特にオペラ座周辺は「ここオペラじゃないじゃん」と思うエリアでさえ「ホテル〇〇オペラ」となっていたりするくらいホテルが集まっています。
観光が雇用を生み経済をまわしていくのは理解できますが、「金(おかね)」が中心で「人(ひと)」が中心ではないことに軽い違和感を感じます。
アフターコロナでは、少しその軸が人(ひと)へ傾いてくれるといいな。
自粛前の東京 2019.11 皆川明展
清澄白河駅で降りて歩く。駅から遠いので街の景色を楽しみながら歩くのが常。
もう少しバスの本数増やすかシャトルバスを出すとかしてくれると嬉しい。
フランス語の発音記号トレマを見つけて写真を。
お店は
こんな感じみたい。
趣のある倉庫。ブルーボトルもこんな建物だっけか。
東京都現代美術館で開催されていたミナペルホネン、皆川明さんの「つづく」を見てきました。
皆川明さん率いるミナペルホネンの服の歴史、服にまつわるお話、皆川さんの考えるブランドの将来などファンだけでなく「服飾」という文化という文脈で楽しめました。
いわゆる美術館のお土産コーナーでミナペルホネンの会場限定物が販売されていてミナの服を着た女性ファンが列をなしていました。
イッセー三宅さんくらいしか日本だと私設の美術館をお持ちではありませんが、日本のファッションブランドってもっとこうした文脈で展示をしてもいいのにと思います。
パリには服飾美術館がルーブルのお隣にあり、サンローランなども美術館持っています。
マルジェラの大規模な回顧展のような展示会も開催されました。
川久保玲さんとかそういう展示に相応しい日本人デザイナーも多いと思います。
皆川さんの展示をきっかけに日本でもファッション、服飾が「文化」であるという捉え方をもう少ししてくれるといいな。
なお皆川明さんの
は6月27日から8月16日まで兵庫県立美術館へ巡回します。
兵庫県立美術館は2002年に開館した安藤忠雄さん設計の美術館で素敵な建物です。
空間というハコが異なると見え方が異なるのかなと思うので、ファンの方は両方見てしまうのでしょうか。
自粛前の東京 といっても2019.11だけど
上野で開催されているゴッホ展へ
ゴッホはいつ見ても好きだなと思うから。
久しぶりに降りた上野駅。上野公園の駐車場が閉鎖になっていてビックリ。
朝イチにもかかわらず会館を待つ人の列が。。
糸杉など人気どころが揃いますからね。
観覧後、公園を散策し西郷像をあらためて見る機会となりました。
ここは外国人に人気スポットですね。
この時がパリから戻り久しぶりの東京。でもオリンピック準備が進みあちこち工事だらけ。
もしくはビルの建て替えラッシュ。
懐かしい景色がどんどん失われていくのに少し寂しい気持ちもしました。
上野は東博もあり、日本文化大好きなフランス人にはとても人気です。
コルビジェの建築もありますからね。
クルミ舎へ
この記事はクルミ舎さんが新型コロナの関係で早くからお店を閉じられていたのでアップをやめていました。5月22日から営業を再開されたそうですので、2月の訪問と間があいてしまいましたがアップします。
家人が楽しみにしていたクルミ舎へ。
ちょっと時間つぶしをし過ぎてギリギリな時間。
クルマは道路にお店の側へ寄せて止めるということで、女性は四苦八苦かもしれません。
真ん中にど〜んでなければ問題ないと思います。ちょっとでも寄せれば良しでしょう。
ここで擦ったりするとレンタカーだから後から面倒ですし。
家人を先におろしてクルマを置いてきたら最後の1席だったそうで、次の方が待つために行くところもないから置いてあるイスに座っていらっしゃる。そんな方を横目に席に着く。11時では遅く、10時半以前にいた方がベストかな。でも住宅街ですのであまりに早く待つのもご迷惑だろうな。難しいところ。次の人は随分と待つだろうな。
入口からしていい感じ。
この日のメニュー。
デザートも気になる
女子受けするな〜というインスタ映えする盛り付け。
味も美味しく、ちょっと意表を突かれた。やばいここ美味しい。
トイレが元米軍住宅だった名残で、バスとトイレが一緒のパターン。
それをうまく隠してありました。
いちいちかわいいいい感じのお店。こりゃますます人気がヒートアップだろうな。
懐かし記憶
家人が買ってきていたパン。
もう40年以上前になるけど、近所にあった個人商店が何軒も入った公設市場のようなお店にあったパン屋さんに初めて並んだバゲット。
フランス人ってこんなパンを食べているんだと子供心に感動して母が買ってきてくれるのを楽しみにしていたなあ。
当時はなんの味もせず、美味しいというより、「フランス人が食べているものを食べている」ただそれだけで感動していたように思う。
パン屋といっても焼きたてを販売するお店ではなく、普通の食パンや菓子パンが並ぶような今でいうとスーパーのパンコーナーの陳列台に乗りきるくらいの小さなお店。
でも店主の女性の声や顔はしっかりと記憶に残っている。
それから月日が経ち、パリのモンジュへ通うようになり、渋谷のVIRONでバゲットを食べてようやく「美味しいかも」と思ったけどそこまでバゲットが美味しいとは思わなかった。
でもピシャールのバゲットは焼きたてをかじりながら帰る人の気持ちがわかるくらい美味しかった。そんなパンとずっと暮らした1年以上はある意味奇跡の時間。
ブルボンのお菓子。
これも小学生くらいかな、母が公設市場のようなところに入っていたお菓子屋で買ってきてくれたような。袋の左側を開けるとチョコ味のクリームが、右から開けるとコーヒー味のクリームというもの。
毎月お菓子にまわせるお金が少ないので買い控えていたのですが、何より大人になって久しぶりに食べたブルボンのお菓子が「よく子供のころ美味しいと思ったなあ」とすっかり贅沢になってしまった経験から「美味しくないかな」と思って控えていました。バターなどしっかりと使ったフランスのお菓子は「美味しい」のでついつい買ってしまいました。
今回久しぶりに食べましたが、これはこれで美味しいのかもと思いました。
どちらもバゲット、クッキーというものを日本の味に引き直していると思うのですが、日本は「エッセンス」を上手く抽出して近いものを作るのが上手だと思います。
しかしながら、いっときのスペインバルブームもですが、このバゲットも「似て非なるもの」と思いました。
もう少し「文化」という側面にも気を配ってくれるともっといいものができるんではないかしらと思います。
コーム・ファーブルさんというルーブル美術館の学芸員
過去に書いたこの記事。
ドラクロワがいなかったら印象派はなかったというルーブル美術館の企画
この企画を考えた人はすごいと思ったけど誰が考えたのかまではわからずでした。
stay Homeの日本で暇なのでネット配信で何か見ようと思っていたら、
こんな番組がありました。2017年にフランスで放送されたものを2018年に日本で放映したようです。
この番組でドラクロワ展のことにも触れていて、この企画がコーム・ファーブルさんという学芸員によってされたことがわかりました。
番組で彼が世界中からドラクロワの作品を貸してもらえるよう手配していました。
サンポール寺院の作品はロウソクの煙で少し汚れているので展示に先立ってクリーニングを施してからこの展示に備えていたこともわかりました。
美術品に対する誇り高きフランスの姿勢は素晴らしいですね。
ネットで調べてみましたら、コーム・ファーブルさんは2018年に日本の国立新美術館にて開催された『ルーヴル美術館展 肖像芸術 ー人は人をどう表現してきたか』という展示の企画にも絡んでいてそれに合わせ来日され、見どころをプレス向けに話していました。
肖像芸術、人は人をどう表現してきたか なかなか興味深いテーマですね。
ダヴィットのナポレオンの戴冠式の絵はナポレオンを神のように称え描いています。
マリーアントワネットは史実のわがままさを感じさせるような描き方をしています。
依頼者にとって不都合な部分を隠すであろう肖像画。王様がいた時代の絵は実物より数倍イケメンになっているとも言います。今でいうと北朝鮮の将軍様の絵はまさにそんな一枚でしょうね。
恐らくそんな誰もが思いつくことではなく、もっと生々しい側面にスポットを当てていたのかしら。ルーブル美術館のドラクロワ展での企画意図から考えるともっともっと奥を見ているような気がしました。
最後に、ファーブルさんは単なる企画屋ではなく、ちゃんと2017年まだ計画の段階から自らメディアに登場して「来年ドラクロワの大規模な回顧展やりまっせ」とアピールして、2018年には「ルーブル美術館でドラクロワの大規模な回顧展やっているから日本から見にきてね」としっかり「営業」してと「プロモーター」としても高い手腕を発揮していますね。さすがです。
日本とフランスの学芸員を単純に比較することはできないけど、ことフランスにおける芸術が市民生活に溶け込んでいることからするとそのポジションも当然ことなりますよね。芸術家という仕事が仕事として認知され、一定の評価を得ていることも大きな違いでしょうね。
原美術館へ
パリ暮らしの時に日本のニュースを読んでいくつか驚いたけど、これは激震だった。
パリには邸宅美術館がいくつかあります。元々は作家のアトリエだったところで、代表的なものがピカソ美術館。他にもギュスターブ・モロー美術館、ジャコメッティ美術館などがあります。セザンヌのアトリエもそうかな。
モローの美術館は彼の作品だけでなくコレクションしていた作家の作品も展示されていて原美術館に近いかな。
都内だと森美術館や根津美術館、あとはアーティゾン美術館(旧ブリヂストン美術館)、損保ジャパン美術館など個人の美術館がいくつかあるけど、原美術館のような洋館に作品があるという形態の美術館って旧朝香宮邸と他にあるんだろうかというくらい希少な日本が世界に誇るべきだろうところがなくなる。
日本終わったなと思った。
美術など芸術に冷たい国だと思っていたけど。。。
2月ですが八重桜が満開でした。
なんか立派なお宅を建設しています。
かと思うとこんなアパートも。
昔ながらの高級マンションという雰囲気。
東京っぽい景色。
いわゆる御殿山と呼ばれるお屋敷街、大使館街にある美術館。
大崎駅から歩くと東京らしい景色が見られます。
門も立派
昭和初期のお宅らしく庭の配置も素晴らしく、別荘のような作りですね。
設計は渡辺仁。銀座和光本館を設計したことでも知られています。
ここはどこか?と錯覚するくらい隣の敷地との距離があり庭も立派。
名画や映画の登場人物あるいは歴史上の人物に自らが扮するセルフポートレイト作品で知られる森村泰昌さんの展示を開催していました。
玄関の車寄せも美しい。
昭和初期、日中戦争に入るあたりの1938年くらいまでの建築は江戸期の美意識、そして明治の文明開化、それに続く大正モダンを反映したいい建築が多いように思う。
戦争しなかったらそうした文化がさらに花開いたかと思うと本当に惜しい。
使えるのかわからないけど、ピンク電話なんて若い平成生まれの子にはわからないだろうな。
外から電話がかかってきたとき誰が取るんだろう(誰も取らないだろうけど)とか、使えるのかなと思ったけど、そんな気持ちをシャットアウトするくらい触るなというオーラを感じた。
森村さんの展覧会も6月まで延長されたけど、このまま閉館しないでよと切に願います。
訪れるべき場所だと思うし、それより行政が保存に向けて動き出すべきであろう美術館だと思う。失ってからでは本当に遅い。