イエナ橋(Pont d'Iéna)の車両通行止計画
ちょっとした話題になっているのが2024年に計画されているエッフェル塔〜トロカデロ広場一帯の広場再編計画。
一帯を広場として整備して、イエナ橋Pont d'Iénaも車両通行止にして歩行者専用とし、広場の一角に組み込むというなんともな計画。しかも計画の動画を見ているとトロカデロ広場のロータリーも計画に含まれているよう。
この計画は根底にはパリへの車両流入を必要最低限にして、それでも流入してくる車には税金をかけて深刻になっている大気汚染といったスモッグ対策をすることがあるようです。
現在先行しているパリ市全体で行われているスモッグ対策の一環としての自転車専用通行帯の整備でただでさえ道路が足りないのに車線を無くすからシャトレ一帯は大渋滞を引き起こしており、ひどい時はルーブル美術館あたりまで車列が延びております。が、車の台数より渋滞が大気汚染の原因ではないかというレポートがあるようにシャトレへ来ると頭が痛いかもということがちょくちょくあります。
それで南北や東西の移動のために必須なイエナ橋を車両通行止めにするとどうなるか、考えずともわかりそうなものだけど、理念やイデオロギーが先に立つと現実を見ないフランス人の悪い暴走が始まります。
今回このコンペに勝ったのはアメリカの建築家だそうで、ちょっとそこも「うん?」と思うんだけどな。
自国の建築家に自国の宝であるエッフェル塔を考えてもらう方がよりいいものでかつ現実的、そしてイデオロギーも未来へ渡せるように感じます。例えていうなら大阪の通天閣を都民が再整備するようなもんだから無理があるんじゃないかいということかな。
ここんところ、フランス人の馬鹿さ加減がちょっと目立つように感じます。
まあテキトウな人たちばかりですからね、そりゃね。
エッフェル塔からトロカデロ広場までイエナ橋から上がってきた人ってどれくらいいるのだろうか。坂を登る途中に水族館があってそしてさらに坂を登ると階段になりその階段を上りきるとようやくトロカデロ広場。ゆっくり歩いて20分くらいかな。
トロカデロから行くと下り坂だから雨の日は滑って危険そのもの。マロニエの木からの落下物は滑る原因の1つ。そしてイエナ橋からは途中で登ることを後悔するくらいの坂だから一帯を整備しても誰が周遊するんだろうと思います。ベルサイユ宮殿、鏡の間へも行き、庭も全てコンプリートという人ってそういないと思うんですが、それと同じことになるだろうと思います。ということはイエナ橋を通行止にして整備する意味ってあったんだろうか?ということになるのは必須じゃないかな。