原美術館へ
パリ暮らしの時に日本のニュースを読んでいくつか驚いたけど、これは激震だった。
パリには邸宅美術館がいくつかあります。元々は作家のアトリエだったところで、代表的なものがピカソ美術館。他にもギュスターブ・モロー美術館、ジャコメッティ美術館などがあります。セザンヌのアトリエもそうかな。
モローの美術館は彼の作品だけでなくコレクションしていた作家の作品も展示されていて原美術館に近いかな。
都内だと森美術館や根津美術館、あとはアーティゾン美術館(旧ブリヂストン美術館)、損保ジャパン美術館など個人の美術館がいくつかあるけど、原美術館のような洋館に作品があるという形態の美術館って旧朝香宮邸と他にあるんだろうかというくらい希少な日本が世界に誇るべきだろうところがなくなる。
日本終わったなと思った。
美術など芸術に冷たい国だと思っていたけど。。。
2月ですが八重桜が満開でした。
なんか立派なお宅を建設しています。
かと思うとこんなアパートも。
昔ながらの高級マンションという雰囲気。
東京っぽい景色。
いわゆる御殿山と呼ばれるお屋敷街、大使館街にある美術館。
大崎駅から歩くと東京らしい景色が見られます。
門も立派
昭和初期のお宅らしく庭の配置も素晴らしく、別荘のような作りですね。
設計は渡辺仁。銀座和光本館を設計したことでも知られています。
ここはどこか?と錯覚するくらい隣の敷地との距離があり庭も立派。
名画や映画の登場人物あるいは歴史上の人物に自らが扮するセルフポートレイト作品で知られる森村泰昌さんの展示を開催していました。
玄関の車寄せも美しい。
昭和初期、日中戦争に入るあたりの1938年くらいまでの建築は江戸期の美意識、そして明治の文明開化、それに続く大正モダンを反映したいい建築が多いように思う。
戦争しなかったらそうした文化がさらに花開いたかと思うと本当に惜しい。
使えるのかわからないけど、ピンク電話なんて若い平成生まれの子にはわからないだろうな。
外から電話がかかってきたとき誰が取るんだろう(誰も取らないだろうけど)とか、使えるのかなと思ったけど、そんな気持ちをシャットアウトするくらい触るなというオーラを感じた。
森村さんの展覧会も6月まで延長されたけど、このまま閉館しないでよと切に願います。
訪れるべき場所だと思うし、それより行政が保存に向けて動き出すべきであろう美術館だと思う。失ってからでは本当に遅い。