土曜日といえばデモ行進 ジレジョンヌたち でも今日はキナ臭い話
おはようございます。
今日のパリは朝からメトロのコンコルド駅など封鎖されております。もうなんかそれが日常になりつつあるパリ。
先週のシャンゼリゼ通り。
久しぶりの暴動規模とか。店舗のガラスを壊して中の商品を略奪することもかなり発生しました。
もうこうなると警察ではなく軍を導入して鎮圧させてもいいレベル。
でもそうすると非常事態宣言をしなくてはならないようで、そこまではしたくなさそうなフランス政府。
軒並み放火された小さなキオスクの中でなぜか一軒無傷の店がありました。
あれ?と少し疑問に思っていたことが今日のお話。
パリで暮らす日本人を含めて全ての人が今回のデモ行進をどう思っているかというと、反対の意見が少ないのがどうも実態。
私は大好きなパリが壊されていくことが耐え難く、観光に来て欲しいと思っているからこの騒動には基本反対です。フランスは観光も立派な産業の1つで、先のテロ以降観光客が来なくなり日本人を相手にした会社がいくつも潰れたそうです。当然それは日本人に限ったことではないそうで景気の悪化の1つでもあります。
今回のデモで、観光イメージが悪化し結果としてまた暮らしが貧しくなるという悪循環を招きかねないと私は見ています。
ところが、フランス政府もこのデモに絡んでるんではないか という意見が少なからずあります。先のテロも亡くなった方が大勢いるから申し訳ないのだけど政府の陰謀という説もかなりあるそうです。
燃料税の増税を発端として始まったこのデモはマクロン政権の改革に反対するそうで、燃料税の増税については一旦議会で延期が決まったそうですが、それ以外の改革(改悪)は着々と進んでいるようです。
例えば今年の9月以降の新学期からフランスの大学は授業料が約17倍に値上がりします。しかしながら値上げするのはEU圏の学生以外だけで自由平等博愛のフランスの思想はどっか棚上げされています。大学でのデモはそもその大学制度改悪に対する反対とこうしたことへの反対だそうです。高校でもデモが行われたのは大学制度改悪への反対とか。
フランスは労働者の強い国で、ストやデモがしょっちゅうあります。
それがこの国を作ってきた歴史的な背景もあり、ストやデモも「またか」と思いながらも寛容なのがこれまででした。
しかしながら今回のジレジョンヌたちのデモ自体はさておき、暴動があまりにクローズアップされて暴動に反対するデモも起きるなどしておりますが、そもそもフランス政府が暴動の部分を担っており、デモに規制をかける理由にしたいのではというキナ臭い話もちらほらあります。昨年のカルチェラタンでの大学生のデモでマクロン大統領のボディーガードがデモ参加者に暴力を振るいクビになった事件がありましたが、大統領府がデモを注視していることはこのことからも明らかのようです。
デモに目を取られているうちにコソッと紛れされて色々な法案を通してしまえという政治的な企みもあるそうです。
何よりEU内で何かと問題になっている移民問題。そろそろフランスももう一回鎖国して外国人を締め出してフランス人だけの国に戻そうという究極の話も聞こえます。
イギリスのEU離脱の理由として移民問題があります。ドイツはメルケル首相がそれでつまづき政権を下りるそうです。移民問題もこのデモと少なからず絡んでいそうです。
ところが日本はなぜか外国人労働者を積極的に受け入れるようですが、ここで書くと収拾つかなくなりそうで割愛しますが、フランスの行く先は今の日本のようになってしまわないかとても残念でなりません。
キオスクが一軒無傷だったのはたまたまだったのかもしれません。
でも群集心理などから考えると無傷で残るのはそれ相当な理由があると考えるのが筋でしょう。あらかじめストーリーがあり、それに従って放火していったと考えたら納得いきますね。
さあこれが妄想であってくれるといいなと思いながら春霞で少し雨の舞うパリを今日も歩いていこうと思います。